来年3月の『ジョイント・コンサート たま響』まで約3ヶ月となり、小さな生徒さん達の選曲を始めました。
時々、発表会で弾く曲に半年もの月日をかけて難しい曲にチャレンジする、というお話を耳にしますが、私は小さなお子さんには準備にあまり長く時間をかけるべきではないと考えています。
小学校高学年位以上になってくると話は違いますが、それ以下の子供達に急に階段を1段飛ばしで、しかも長距離登らせるような所業はとても酷だと思います。
そして、月齢が若ければ若いほど、その1ヶ月は大人の1年、場合によっては数年にも匹敵するほどの成長をするものであり、それまで出来なかったことが発表会前のひと月で急に出来るようになることも稀ではありません。
お子さんが小さければ小さいほどギリギリまで子供達の成長の具合を観察し、本番直前の伸びしろを想定した上で選曲するのが良いと考えます。
そのため、選曲を始めたのは幼稚園年長さん以上、年中さん以下にはまだ曲の候補も挙げていません。
子供達に曲を選んでもらう際は、あえて少しずつ難易度の差をつけた数曲を候補曲として提案します。
生徒ちゃんが難易度が高いものを選んだ際には、「こっちの曲はちょっと難しいから、これを弾きたいなら少し頑張らないといけないよ。でも、すご〜く好きならコレにする?好きな曲の方が頑張れるかな?」と説明して、意思を確認。小さなお子さんでも自分で決めたことにはちゃんと責任を感じてくれて、「うん!がんばる!」と皆ちょっと目の色が変わります。
用心深くアンパイを選ぶお子さんもいますが、それもまた良し。
石橋を叩いて渡るのも良し、チャレンジ精神旺盛なのも良し、各々自分の曲選びに真剣になる様子が愛おしいです。
お一人お一人の候補曲をあらかじめ選定するのはなかなか時間のかかることですが、新たな曲に出会った時の生徒達の様々な反応が新鮮で、とても楽しいひと時でもあります。